由貴の会

リングのメソッドでは、毎月の月謝の中から、一部を積立金としています。これは、観劇や忘年会などの飲み会、さらに、数か月ごとの「文学散歩」などの費用の一部に充てています。少しでも金銭の負担をなくすために設けた積立金です。その積立金を管理するのが「由貴の会」なのです。すなわち、リングのメンバーは同時に由貴の会の会員になります。 ちなみに、「由貴の会」という名の由来は、主催者江久里ばんの演出家名とした由貴大夫から取っていますが、もともとは常磐津の師である文字由喜(きは七を三つ書きます)師匠の会が、「由貴(七を三つ)の会」であったことによります。師匠は江久里ばんと親戚関係(主催者の母のいとこです)にありますが、なんと偶然にもいただいた名前が同じユキという音を持つ名前であることも、「由貴の会」命名した理由の一つなのです。 現在は主催者が管理していますが、今後は会員が管理する会としていきます。これにより、リングは単にメソッドで演技の勉強をするだけでなく、より広がりのある集団として活動できるのです。 

由貴の会の基本精神

2018年平成30年の1月27日夜、長年に渡りお世話になってきた常磐津文字由喜(七が三つ)が亡くなられました。 これまでの江久里ばんの人生にとって、かなり長い間、師匠にお世話いただいておりました。現在の江久里ばんの作品は常磐津の影響なしには生まれていません。また、生き方や物事に対する取り組み方などの精神は、師匠の教えから来ています。 「千里の道も一歩から」をモットーに、何事も「性根」が大切と申していた師匠の教え。この尊い教えを絶やすことなく、私が指導する若者たちに受け継いでほしいという思いから「由貴の会」を作りました。 形は積立金で、観劇や会や美術館の鑑賞会、名作散歩など、さらに親睦会などに使用しますが、上記したように、偶然にもユキというおんが同じ名前であることから、この由貴という名前を使用することで、後世に師匠の尊い教えをを残し、これからの指針として忘れることなく歩んでいこうと考えています。